
薬剤師に欠かせない集中力
調剤薬局で働く薬剤師が主に行う業務である「調剤」は、単調作業ではあるものの、ミスなく確実に、そして効率良く進めていくことが求められます。
そのためには、業務時間内の『集中力』が欠かせません。
人間の集中力は、一般的に50分程度が持続の限界だと言われています。しかし、薬剤師は1日8時間も集中しなければなりません。このような状況の中で、集中力を切らさず、効率良く作業を進めるためのコツを紹介します。
集中できない原因
仕事にミスが許されないことは、多くの薬剤師が承知のことです。
さらに、薬剤師の仕事は、ちょっとした気の緩みから調剤過誤に繋がるかもしれないプレッシャーも抱えています。
調剤薬局での仕事は午前中が混雑のピークだとされています。近隣の病院やクリニックから処方箋を持った患者さんが次々と訪れるので、調剤作業に追われて休憩さえも難しい現状です。また、立ち仕事なので、体力的疲労も重なってしまいます。
始業すぐの時間は仕事に集中できるかもしれませんが、忙しい状況が続くと頭の回転も遅くなってしまいます。また、午前中の忙しい時間が終わっても、今度は夕方頃から仕事帰りや学校帰りの患者さんが増え、再び忙しい時間帯が訪れます。
合間の時間も、調剤スペースの整理や清掃など、業務はひっきりなしにあり、特に薬剤師不足の薬局では、なかなか頭と体を休ませるほど、まとまった休憩時間を取ることができません。
このような環境で、身体的にも精神的にも疲労が重なると、集中力は持続しにくくなります。
集中力を継続させる方法
1つの作業に没頭すると、どうしても集中力が欠けてしまいます。
脳に刺激を与えるために、時々、他のスタッフと会話をするなど、頭を切り替えることが大切です。また、会話の中に笑いがあると、頭と体がリラックスするため、集中力を持続しやすくなるでしょう。仕事内容は変えることができないので、職場環境にメリハリをつけることがポイントです。
さらに、お客さんが途切れない状況では難しいかもしれませんが、合間を見て、ストレッチをするなど、同じ姿勢にならないように気を付けることも大切です。